医師から国際公務員(2)JPO合格まで

前回の医師から国際公務員(1)JPO応募までのつづきです。知り合いにJPO経験者がいないと、なかなか実際の様子が想像できずに踏み出せないJPO試験。情報を持っている人とそうでない人の格差を少しでも埋められればと思ってまとめましたのでご参考にどうぞ〜。

ちょうど昨日(2018年2月9日)、平成30年度のJPO試験の事前告知が外務省から出ました。要は、語学試験は早めに受験しておいてください、例外はないですよ、という告知です。平成29年度も同じようなタイミングで、同じようなアナウンスがありました。一緒にFAQ(よくある質問)もアップデートされて、合格者のTOEFL平均点が104点だったなど、具体的な記載があり参考になります。

JPO試験 応募から合格までの流れ

さて、時間軸に沿って応募から合格通知までの流れを簡単にまとめておきます。全体像は外務省のウェブサイトにある「JPO派遣制度ガイドブック」がわかりやすいので、一枚引用。

jpo_brochure-2-e1518246022806.jpg
JPO派遣制度ガイドブック より引用

5月の連休をつかって滑り込み応募した書類は、5月一杯かけて書類選考にかかります。ここがどのくらいの倍率かは非公開。

6月

上旬、一次審査(書類選考)合格通知がメールで到着。

あなたは,「2017年度JPO派遣候補者選考試験」の第一次審査(書類選考)に外務省選考枠で合格されましたので,ここに通知いたします。
第二次審査は,下記の要領により実施します。
試験地: 東京
集合日時:
7 月 x 日(x) xx:xx(英語筆記試験)
7 月 x 日(x) xx:xx(面接審査)
原則として指定した試験地及び面接日時の変更はできません。

  1. 試験場所(東京、ジュネーブ、ニューヨーク)と試験日程は、外務省から指定されて、原則として変更もできない。
  2. ただ、役所の言う「原則」は「例外」を排除しているわけではないので、個別の事情があれば相談してみることはできる。
  3. いずれにしても平日を休んで試験を受ける必要が有ることは変わらないし、一ヶ月程度の猶予もあるので、つべこべ言わずに仕事や家庭の調整して受験に行くしかない。
  4. この時点ではじめて職場の上司にJPO試験を受けていることを伝え、了承をもらった。
  5. 職場によって違うだろうが、私の職場の就業規則では、退職3ヶ月前までの意思表示が必要とされている。でも実際には少なくとも半年、できれば一年くらい前には伝えていないと人事が難しいのが医療分野の実情・・・。
  6. 外務省選考枠とあるのは他に、UNDPなどの国際機関が直接選考する枠もあるため。WHOを第一希望にしていると、外務省枠になる。
  7. 書類選考でどのくらい絞られるのかは公表されていない。
  8. 英語力についてはFAQに次の記載があり、たしかに語学力だけでの足切りはしていないのが見て取れるが、合格者の平均は結構高いなという印象。やはり語学が足を引っ張らないという意味では100点前後が一つの目安になりそう。

2017年度JPO試験(追加募集試験を除く。)の最終合格者のうち、 TOEFLテストで受験した最終合格者のスコアは平均104.6点(最低点 90点、最高点119点)、IELTSで受験した最終合格者のスコアは平均7. 2点(最低点6.0点、最高点8.5点)でした。

7月

上旬、外務省本省で第二次審査(面接)。

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標高1350メートルで育つ「雲の上のトマト」

野辺山高原のレタスと雲の上のトマト(高見沢憲一さんのばかうまフルティカ)を手土産に大学時代の同級生の家に転がり込んで前泊。もちろん東京までの交通費や宿泊費は手弁当なので、節約できる所は節約です。

同じ日の受験者は4人、うち2人は海外から一時帰国しての受験でした。面接で当日一緒になったのは4人で、そのうち合格したのは(おそらく)2人。一次選考の合格者数は公表されていないので面接の倍率が何倍くらいなのかは不明ですが、n=4のサンプリングと私の直感に基づいた推測では、おそらく2倍以下までしぼられているのではないか、という手応えです。嘘だったらすみません。

筆記試験

英文エッセイですが、外務省国際機関人事センターのウェブサイトにある過去問とよく似た問題が出ます。同じような問題はでないだろうと高をくくっていたのを反省。せっかく過去問が公開されているので、一度は自分で書いてみておくと良いと思います。午前の筆記試験から午後の面接試験まで4時間くらい間があったので、緊張をほぐすために寿司を食いに行ったのは家族にはまだ告白していません。

IMG_1835.jpg
イメージ映像 (糸魚川のすし活さん)

面接試験

詳細まで踏み込むとこの試験の妥当性を損ねてしまうかもしれないのであまり具体的には書けませんが、基本的には和やかな雰囲気ですので身構える必要はありません。

  1. 日本の会場はみんなリクルートスーツ。目立つ作戦ならパーカーで。
  2. 面接官は3人で、外務省から責任者がお一人、外部の国連勤務経験のある面接官が二人。
  3. 時間は30分前後で、質問はどれもごく一般的な内容で、奇をてらったものはない。例えば、
    1. どうしてJPOを希望したのか
    2. なぜWHOか
    3. WHOでどのような仕事をしたいか
  4. 面接は国連で一般に採用されている、典型的なCompetency Based Interviewではない、というのはポイント。でも、来年かわってたらすみません。
  5. 日本語の質問には日本語で答え、英語の質問には英語で答える。フランス語などの国連公用語の運用能力ついて応募書類に記載していると、その言語での面接が加わることもあるらしいが、私には無関係。
  6. 準備らしい準備もあまりできなかったが、とりあえず国連の事務総長とWHOの事務局長が交代したばかりだったので、名前と顔を確認して就任演説の内容を印刷して、ざっと目を通していたのはよかった。
  7. ロジ面では、霞が関の地下鉄駅にはロッカーがあるので、大きな荷物はそこに入れておけば身軽です。
  8. 海無し県民の悲しい性で、帰りの新幹線でも寿司を食ってしまった。友人宅泊で宿泊費を浮かせた意味半減。
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東京駅グランスタの竹若の塩にぎり

9月上旬

二次審査合格のメールが到着。

P5100584.jpg
写真はイメージです

あなたは、2017年度JPO派遣候補者選考試験に合格し、JPO派遣候補者となりましたので、通知いたします。外務省国際機関人事センターは、該当する国際機関に対し、あなたを下記のポストへの候補者として推薦します。
WHO, Health Systems, Technical Officer(バングラデシュ・ダッカ)

待つこと二ヶ月、合格通知です。でも、これで派遣が決まったわけではありません。私の場合、赴任先と赴任時期がようやく確定したのは、2018年2月になってから。二次審査の合格発表から5ヶ月後です。それなのに赴任時期が「原則」3月末というスケジュールは、家族持ちの感覚としてはまぁ無理ゲーとしか言いようがありません。

しかも、派遣が最終確定するまではあくまでも「派遣候補者」に過ぎず、派遣先が二転三転したり、先方からの連絡がパタリと途絶えて一ヶ月くらいが経過したりしていると、そのうち家族から「本当に行くの〜?」と白眼視され、職場では上司に「まだいつ派遣になるのか決まらないんですが」と苦しい説明を続けざるを得ず、だんだんボディーブローのように効いてきて、「俺、本当にいくのかなぁ〜」と弱気になりながら、気づいたら年越ししてました。

そのあたりの話はまた次回、医師から国際公務員(3)JPO合格から派遣までで。

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