ヨンオペ① 急がばまわれ

インド・コルカタに向けて成田空港を発つ日(16歳)

凛太郎、学校さぼって日本へレッツゴー

長男の凛太郎、くねくね、だらだらしていると思いきや、予告通り堂々とデリーの学校をさぼって日本に旅に出た。なんか各種の豆と小麦粉を背負って、出先でダルとチャパティを作ってふるまうらしい。なにそれ楽しそう。 

毎日の記録にnoteを書く約束なので、みなさんよければ精神的(コメント)にも経済的(投げ銭)にも応援お願いしまーす。言うまでも無いが、彼は非常に現金な奴。その守銭奴ぶりは徹底していて、デリーでデビューしたキッザニアでも、働いて貯めたお金は一銭も(1ルピーも)使わずためて、通帳を眺めてニヤニヤしているほど。もちろん旅立ちの日に父に宛てた置き手紙だって、書いてあるのは先月のお手伝い代165ルピーの請求。それだけかよ!字の汚さも最近磨きがかかってるね〜

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ただほど高いものはない

11月の頭、ニューデリー日本人学校の職業講演会の講師に招かれ、中学生の前でドギマギしながら次のような話をした。どういう切り口がよいか無料コンサルタントの妻に相談にのってもらい、あれやこれや紙に書き出しながら、ギャップイヤー(私16歳)や留年(妻、大学2留)の回り道は仕事や人生を選び取っていくうえで無駄じゃない、という話に着地した。

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「着地した」とは言い難い頭の中の構成案。

あとから振り返ると、じわじわ外堀を埋められていたような気がしないでもない。ただほど高いものはない。というかただのものなんてないのかもしれない。要約すると次のようなことを伝えたつもりだ。

「学校だけが世界のすべてではありません。私も15、16歳のとき、自分が何のために勉強するのか、何のために生きるのかわからなくなり、一年学校をさぼってギャップイヤーをとりました。コンビニでアルバイトをして旅費をため、日本やインド、ネパールを一人で旅してまわりました。

結局、当初の疑問にはっきりとした答えはわかりませんでしたが、たくさんの人のやさしさに触れ、世界の広さを痛感し、教育を受けられる自分の恵まれた境遇に気付かされる毎日でした。ネパールの山奥では川の水をそのまま飲み体調を崩し、教育や公衆衛生のインパクトを身をもって感じ、日本に戻って医師を志すことを決めました。

日本で高校と大学を卒業し、長野県の農村地域で9年間医師をしたあと、ようやく18年ぶりに縁がつながりインドに戻り、今はWHOで公衆衛生に携わっています。

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インド・コルカタに向けて成田空港を発つ日(16歳)

私が伝えたいことは、遠回りをしてもいいということです。同じ年齢というだけの理由で、同じ学年で、同じ教科書を勉強しなくてはならないということはないと思います。あなたの周りでは学校と教室が世界のすべてに見えてしまうこともあるかもしれません。でも、世界は想像できないくらい広い。だから、立ち止まったり、道草を食ったり、落ちこぼれたり、失敗したり、遠回りをしていいし、実はしたほうがいいのだと思います。

そうやって自分自身を世界の座標軸の中に位置づけることは、ゆくゆく自分の進む道を確かなものにしてくれるに違いありません。」

送り迎えの都合もあり、講演会には長男長女も会場に連れていった。帰りの車の中で感想を問うと、長男は「後半、大気汚染の話が長くてつまらなかったね。」とバッサリ。妻にきくと「お腹へったって連発してたよ」と。慣れない中学生と家族の聴衆に、久々の日本語で、時事テーマも不発で、不完全燃焼で無念。

group of friends making toast
ただのイメージ映像

翌週末、自宅に職場でお世話になっている同僚家族(スペインとジンバブエとカナダ!)を招いてサンデーローストをしたら、長男は奥の部屋にこもって全く顔を出さなかった。私によく似て普段からお世辞にも社交的とは言えない彼だが、まったく出てこないのは珍しい。得意のモノポリーを一緒にやろうと声をかけても「オレいいや」と小さくなっている。

そして、翌日から、長男はパタリを学校に通うのをやめた。

「英語はもううんざり、授業についていくのも苦痛だ。数学や科学を分かりたいのに英語のせいで分からないのがつらい。」という。

その次の日も休んだ。そして、妻は長男とともに高らかに宣言した。「別に学校行かなくたっていいと思うし、せっかくの機会だから、どこかゆっくり旅して、これからのことを考えてみたらいいと思う。」と。

私は拍子抜けだ。

子供の不登校は家庭にとって一大事だし、控えめに言ってもおめでたいニュースではない。おかれた環境のなかで、どうやって社会と折り合いをつけて切り抜けていくか、親は頭を抱えるのが普通だと思う。ところが「せっかくの機会」「どこか旅して」と完全に肩の力が抜けている。妻、いたって自然体。

ほんの二週間前に、中学生60人の前で、人生遠回りしてなんぼなんて言ってしまった手前、もう外堀は完全に埋まっている。

私は「それはいい考えだ。こちらのことはどうにかするから、行っておいで」と自分に言い聞かせながら答えた。

それからいろいろあるわけ(妻視点)だが、ひとまず今日はもう遅いので、ここで一区切り、続きはまた明日。導入だけで力尽きた。

本日の息子へ

急がばまわれ。案外、遠回りのように見えても、ちゃんと自分の足元を見つめるほうが、近道かもしれない。いや、別に近い必要はない。人生は効率合戦でもなければ、直線的な人生観のショーケースでもない。どのくらい早く到達できるかが重要なときもあるが、どこに、どう到達するかはもっと本質的だ。日本の、世界の広さを肌で感じて、多くのひとの優しさに触れながら、さらに遠くに飛び立ってくれたらいいな。応援してるよ、凛太郎!

本日のヨンオペ定時報告

  • 2号、3号 元気です。
  • 4号 チキンカツたくさん食べました。ご飯は食べません。
    「ママどこいったの?」1回!
    「ウオーター」3回
    絵本のんたん三冊読んで、21:50就寝。

今日の二人はどこにいるかな〜

長男 https://note.com/zakoji

https://note.com/ruizakoji